もし、私が非正規として8年間市役所で働いていなければそれが社会の課題として認識しなかったかもしれません。私が気付いたのは勤務年数の問題ではなく、非正規の9割が女性だったからです。
映画「夜明けまでバス停で」ではホームレスの女性が突然襲われ亡くなる事件を描いています。映画の主人公が働いていた居酒屋を退職する際、退職金問題が発生します。
私も同様に処遇改善に向けて行動してきました。100人以上の女性組合員の代表として声を聞いていくとき、中には声を出すことにためらいを持たれる方と出会います。
ホームレス被害の女性はそんな「私たち」そのものです。生活保護の申請をしていなかったと報道にありますが、非正規雇用が「自己責任」と思われ、生活保護が「怠け者」などという偏見が社会の被害者を一層苦しめているのです。
映画の脚本家梶原阿貴さんはインタビューの中でこう話しています。
「自分だけが良ければ良いという人が多くなっていますが、それはトップの人がそういうメッセージを発している影響もあると思う、みんなが自分とは違う人たちに少し優しくなったら、良い社会になるのに。」
私は今の社会はおかしいと思います。せめて非正規雇用者に対し賃上げをし、正規職員を増やし、長時間労働を是正し、女性が出産しても働きやすい環境を整えるべきです。
みんなで社会を変えましょう、私たちなら出来るはずです。
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